双子育児

双子育児のリアル:幼稚園プレ〜3歳児クラス入門編

出産を機に退職する女性は依然として多いとは言いますが、私の身の回りではワーキングマザーの方が多数派です。妊娠中から保活を始め、産休・育休が終わったら子どもを保育園に預けて職場復帰。本当に慌ただしい日々を過ごされていることと思います。

フリーランスの私の場合、当たり前ですが「育休」制度はありません。その間収入はゼロになってしまいますが、仕事を再開する時期も自分次第で決められるのは、フリーランスの良いところです。経済的な事情は人それぞれですが、基本的に子育ての状況や自分の理想とするペースを優先して考えやすいと思います。

自宅育児の延長で、選択肢は幼稚園

それにしても、「子供は3歳くらいまでそばで面倒見てあげないと…」という親世代の方、多くないですか?日頃から当時の子育て論を押し付けることはせず、パートながらも現役職業人の母でさえ、その感覚です。

就職した会社で3年は頑張れ、みたいなもの?笑

と思いつつも、子どもの成長をすぐそばで見守れるならそれに越したことはないし、そもそも家族のことを最優先にしたいから選んだライフスタイルです。私の場合も、急いで保育園を探して仕事に…というより、幼稚園に入った頃から自分の時間をもっと活用しよう。という方向に自然と考えが向きました。

また我が家の場合は、二人とも喘息持ち。特に次女の入院サイクルが短くて、日頃の体調ケア(看病)をしているだけであっという間に3年経ったというのも実感としてあります。

幼稚園選びで重視した点

ではどこの幼稚園に入園させようか。幼稚園って他の自治体のところもいけるの?みたいな初歩的なところから調べ始めました。結局、説明会や見学会に参加したのは4箇所。

調べ始めたのは1月ごろだったのですが、プレの申し込み時期が終了しているところが半数以上あり、出足の速さ(いや、私が遅いだけなんだと思いますが)に驚きました。

1. 幼稚園の方針・雰囲気

幼稚園に求めるのは「子ども社会」で人との関わり方や楽しみ方を体得できる環境です。双子も個性はそれぞれです。繊細で気持ちが優しくちょっとビビリな長女と、超マイペースで頑固、小さいくせに気が強い次女。無理に学びを強要するのではなく、のびのびと子ども同士で色々な体験を重ねるなかで自然と良さが生きるように育って欲しいと考えました。

私立幼稚園しかない地域で、やはり教育方針が合わないと感じる場所には預けられません。私たちはモンテッソーリ教育に興味があるのですが、近隣でそれを明確に掲げている幼稚園はありませんでした。ただ徒歩はきついけど自転車なら通えるという程度の距離に、それに近い取り組みをしている幼稚園があったので、そこを第一希望としました。

もう一つ、双子の先輩ママが通う地元の大手幼稚園はプレクラス(2歳児)がしっかりと運営されていたので、こちらも候補に入れました。子供の遊び場を確保することと比較検討を目的にプレクラスに申し込み、月に3回程度通うことにしました。

2. アクセス

希望はバスでお友達と通えるところです。徒歩圏内の幼稚園はあまり評判が良くないので、候補から外していましたし、バスが無理なら自家用車での送迎がしやすい幼稚園でないと厳しいな…と考えていました。

3. 費用

ちょうど始まったばかりの幼稚園無償化の適応学年でした。結局下見に行った4箇所全ての初年度コスト、年度ごとのコストを並べ、無償化制度で負担してもらえる額も含めてエクセルで試算しました。

また、市の方で私立幼稚園に通う場合に二人目以降は〇〇円助成、という仕組みも用意されていました。双子の場合にはここも要チェックですね。

基本的には無償化のおかげで大きな出費にはならずに済むようですが、やはりエスカレーター式の歴史ある私立幼稚園は高かったです。

4. そのほかの確認事項

放課後の預かり保育制度

日によって預かれる時間が違ったり、費用が1時間ごと、30分ごとなど幼稚園ごとに細かい違いがある部分です。

習いごと

プレに通わせた大手幼稚園では、スイミングスクールも併設して専任の先生をつけていました。そのほかも力を入れている教育分野によって英語や音楽(ピアノ)、体操など幼稚園生活の中で触れられる習いごともまちまちです。

双子の先輩の存在

双子が他にもいるのか、入園したら同じクラスになるのか、双子割引があるのか…など。双子ママの先輩がいると色々と心強い情報をくれるので、助かります。

給食の有無

これも幼稚園によってかなり違います。基本はお弁当で、週に1回だけ給食が出るというところもあれば、申し込んだ希望の曜日だけ給食という個別カスタマイズに応じている幼稚園も。母親の参加を良しとする幼稚園では、当番制の給食係も回ってくるようです。

 

幼稚園プレのある日はクタクタ…。

第二希望の幼稚園

こちらのプレは月に2、3回のペースで実施されていました。地域でも大規模で行き届いている感じの幼稚園です。同じ年齢のお子さんがいる先生が複数名ついて、曜日ごとに午前2クール回しています。

限られた時間の中で自分で荷物を置くところから始まり「はい次はこれ、次はこれ、今度は座って先生の真似してね…」など成長のゆっくりな早生まれ2歳双子にはかなり厳しい環境でした。やらなくてはならないことが多すぎて、展開の早さについていけないのです。

そもそも名前を呼ばれて返事もできない状態ですし、まず椅子に座っていられません。二人が椅子を押して遊んで歩く(音で先生の声がかき消される)のを追いかけ回し、何か工作しようにも二人分をこなすことはまず無理。とにかく疲労困憊でした…。

本命の幼稚園

本格的なプレはないが申し込み制で月に1回程度集まる場が用意されていました。回数が少ないので、しっかり馴染むには不十分でしたが、幼稚園の雰囲気を知るにはとても良かったです。

先生の雰囲気も子どもに目線が近くて、自由に遊べる雰囲気が満載。子供達が主役という感じが自然に伝わってきて、幼稚園に響く子どもの声がひときわ大きく感じられました。ここでは先生が決めたカリキュラムではなく、子供達の興味関心から外部研修を作ったりしているとのこと。子供がその社会を謳歌している感じにとても好感が持てました。

ただ、うちのちびっ子たちは、同じレベルの遊びにはまだ到達していないというのが実際のところ。他のことは交わらないし、泥んこ水遊びするお友達を遠目にみて30分間ひたすら水で手を洗っていましたね(笑)。まあそこは仕方ないです。でも、先生のことは好きだったようで、最終的にはかなり懐いてくれましたので一安心。

運命の抽選結果は落選。3年保育は諦める。

11月初旬のある日、幼稚園の入園申し込みが一斉に行われます。第一希望の幼稚園は人気ゆえに毎年くじ引きの抽選です。併願するかその場合どこにするか。悩みましたが、第二希望の幼稚園は、やはりカリキュラムがキチッと組まれていて「合わなさそう」と感じたので、本命の幼稚園一本に絞りました。

合わなさそう、というのは私の気分だけの話ではありません。プレの様子を見ていて、長女はどんどん言われたことをきちんとやろうとする「いい子」に閉じこもってしまうのではないか、次女は自分のペースが乱されることに苛立ち楽しめないのではないか、と懸念したからです。

そして運命の抽選…。

見事に落選しました。キャンセル等が出た場合に繰り上げ当選となる順番も30番目とか。昨年一番ショックだった瞬間です。

ところが、年中から入園を希望する人だけのクラスがあるとのこと!他の幼稚園に入園させる気はないし、もともと成長もゆっくりで、プレも楽しみきれていなかった二人の様子を見るといい選択肢かもと気持ちを切り替え、申請することにしました。

ただ年中から入園するということは、3歳の娘たちと家で過ごすことになるわけです。2020年度、幼稚園が始まって日中仕事できる♪とか描いていた未来予想図は崩壊しました。3歳児のクラスが週に2,3回あるので、それ以外の日は一時保育などを利用しながら乗り切るしかありません。(実際そうしてます)

STAY HOMEを乗り越えて。6月中旬に始まった3歳児クラス

5月開始の予定だった3歳児クラス。新型コロナウイルスの流行でどんどん遅れ、みんなが集まったのは6月中旬のことです。

緊急自粛宣言下では、夫も在宅で仕事をしていました。私はもともとリモートワーカーなので、同居の母が仕事柄(医療従事者)出勤を余儀なくされている他は、みんなで在宅の状態になったわけです。

一時保育も4月はまるまるお休みとさせていただきました。もしものことに備えてでしたが、仕事の時間をやりくりしながら、平日昼間に娘たちと付き合うのは正直大変なタイミングもありました。ただ、その辺りは母の気遣いやフォローにずいぶん助けられたと思います。あとは、

  • 二人が体調を崩さない(奇跡的!でも外出しなかったから当たり前なのか?)
  • まだ特定のお友達がおらず、さみしくない。会いたがる相手が身内(じいじばあば)しかいない。
  • 双子は二人で遊んでいられる

というのが良かった点でしょうか。おかげでまったり安定稼動で過ごすことができました。

STAY HOME期間中にお部屋の模様替えや新しい家電の投入などで家での生活を充実させたことも大きかったと思います。暖かくなったGWは家に人手があるのを良いことにトイレトレーニングを敢行。サクッと成功したのでこれは自粛生活効果かもしれません。笑

sdr

さて、3歳児クラスが始まって1ヶ月ちょっと。午前中の2時間弱だけの短いクラスですが、長女は大好きなお友達ができたり(でもシャイだから自分では話しかけられない)、次女は先生や当番のお母さんに懐いたりと、少しずつ環境に慣れてきた様子。

裸足で園庭の水遊びにも参加したり、椅子に座って先生の紙芝居を聞けるようになったりと母も嬉しい成長ぶりです。(去年の今頃のプレを思うと…ほんとうに)

実はすでに夏休みに入ってしまい、次にお友達に会えるのは来月末。少し時間が空いてしまうのが残念ですが、これからも楽しい時間になっていくと良いなと見守っているところです。

双子ならではというより、幼稚園入園までの様子の記録でしたが、何かしらどなたかの参考になることがあれば幸いです。

ちょこ