一卵性双胎の診察を受けたとき、驚きとともにとにかく嬉しいの一言でした。
でもそのすぐ後、大変なんじゃないかな・・・という不安がやってきました。
多胎(双子や三つ子のように複数の胎児を身ごもること)は妊娠・出産のリスクが大きいのです。
全く詳しくなかった私ですが、診察を受けてから怒涛のごとくググり出しました(笑)。
うわー・・・想像した以上にどんどん出てくる「危険」な話(汗)。
でも、一卵性双生児を妊娠する確率というのは世界共通で1000件の出産に4組(0.4%)という割合なのだそうです。
そんな貴重な機会に巡りあうなんて、素晴らしい幸運だと思います。
リスクにせよ、幸運にせよ、この手のことは、我が身に降りかからないと知らないまま過ごしてるものだなあと改めて実感しました。
双胎にも種類がある
双子といっても種類がいくつかあります。
(1)一卵性と二卵性双生児の違い
一卵性、二卵性という区別については皆さんもご存知でしょう。
これは主に生まれてから用いられる種類です。
・一卵性の双子:もともと一つの受精卵だったものが早い時期に二つに分離し、そのまま育っていったもの。必ず同性。
・二卵性の双子:二つの別々の受精卵が同時期に着床し、育っていったもの。同性の場合と異性の場合がある。
私の場合は移植に用いた受精卵は一つだったため、確実に一卵性です。そっくりさん!(笑)
(2)双胎の種類
多胎妊娠の経過において、重要な鍵を握るのが絨毛膜性(膜性)というものです。
この種類により、リスクの高さや内容が異なってくるのです。
卵膜の一部で赤ちゃんのいる部屋の壁がいくつかで、◯絨毛膜と区別します。二つなら二絨毛膜で、一つなら一絨毛膜。
二絨毛膜であれば二人に胎盤は二つあります。
一絨毛膜はさらに二つに分類されます。
一人が一つの羊膜に包まれているケースが二羊膜、と二人が一つの羊膜に包まれているケースが一羊膜で、それぞれを組み合わせて一絨毛膜二羊膜、一絨毛膜一羊膜、と呼ばれます。
・二絨毛膜二羊膜(DD):胎盤が二つあり、赤ちゃんがそれぞれの部屋で育っている。
・一絨毛膜二羊膜(MD):赤ちゃんは別々の羊膜に入るが、胎盤は一つを共有。リスク管理が必要。
・一絨毛膜二羊膜(MM):赤ちゃんは一つの羊膜内におり、胎盤も一つを共有。もっとも厳重なリスク管理が必要。
具体的にどんなリスクがあるかは後述しますが、もし双子を妊娠した方には、膜性診断は受けることをお勧めします。気持ちの準備も必要ですし。
膜性診断は8週〜12週くらいの間であればエコー検査で見てもらえます。
胎児におけるリスク
お腹の中で成長する胎児にも単胎では考えられないような危険がいっぱいあります。
・バニシングツイン:妊娠初期(〜16週くらい)にある事象。片方の赤ちゃんが急に消えてしまうことです。初期には赤ちゃん側の原因で流産することがありますが、一人が元気だと流産した方の赤ちゃんは子宮内に吸収されてしまいます。
・胎児発育不全:子宮の中がやや窮屈なので、発育の度合いが悪い場合があります。2週間以上成長がストップしてしまったときは、最悪、赤ちゃんが死亡してしまう可能性も考えられます。
・双胎間輸血症候群(TTTS):胎盤を共有する一絨毛膜性の双子に起きうるリスク。赤ちゃんたちの間での血液の行き来で、片方からもう片方に輸血するような状態になり、成長がアンバランスになる現象です。病状が悪化すると心不全を引き起こします。
・胎児不均衡発育:全く同じ大きさで成長し続けることはまず難しいもの。とはいえ、推定体重差が15~25%以上担ってきたときは不均衡発育として要注意です。
・逆子:人数が多い分、逆子になる確率が高いそうです。
二人が一緒に、同じように育っていくことって大変なことなんですね。
これらのリスクは決して珍しい現象でも何でもありません。
そのために、経過観察もきちんとできる産科でないと、分娩を受け付けてくれないと思います。
私の場合は、一絨毛膜二羊膜、また高齢出産(初産)ということもあり、
通いやすくて評判の良い近所の病院で・・・なんて考えは吹き飛びました。
設備が整い、専門医が入るという大きな国立病院にかかる予定です。
母体に及ぼす影響
危険なのは赤ちゃんたちだけではありません。
母体(つまり、私)にも単胎と比べて必然的に負担は大きくなるので、妊娠中の各種症状や病気になる危険性が増します。
・悪阻が重い:
もちろん全く悪阻がない人も2,3割いるそうなので「その傾向にある」ということだと思います。ただ、私の場合、少し早めに症状が出てきたかなという気がします。
・貧血:
妊娠中は赤ちゃんに血液を届けるため、血液循環量が増え、水っぽい血液になります。
双子の場合、とくに多くの血液が必要なので、貧血になりやすいのです。鉄分の補給は意識したいところです。
・妊娠高血圧症候群:
原因ははっきりしないそうですが、多胎妊娠の場合は単胎にくらべてかかる可能性が3〜4倍あるそうです。塩分控えめを心がけるのが大事だとか。
・妊娠糖尿病:
自覚症状がない場合が多いそうですが、妊娠をきっかけに糖尿病を発病するケースがあります。妊娠高血圧症候群や早産を引き起こすなど、母子ともに影響があります。
・静脈血栓症:
血行が悪くなることで静脈に血栓が出来、肺などに運ばれることで命の危険もある病気。
多胎の場合、大きくなった子宮で静脈が圧迫されて血流が悪くなりがちです。
体も重くなるので安静にしている時間も長いなど、静脈血栓症になりやすい環境なので、血流を良くするための弾性ストッキングの着用など工夫が必要です。
私もまだ初期ですが、貧血は頻繁に起きます。
食べ物は意識しているつもりですが、鉄剤などを処方してもらうことになるかもしれません。
出産について
単胎の場合、予定日は40週で設定されます。
双胎も予定日としては同じように計算されるのですが、出産する日は大体前倒しになるようです。
胎児たちの肺の機能が出来上がり脂肪をつけて大きく成長する経過と、それを支えている子宮の状況の兼ね合いで、36〜37週頃が目安になるとか。
切迫早産などで24~28週あたりで管理入院となるケースもそれなりにあるようですが、
病院によっては、一律で28週くらいから数週間の管理入院を必須としている場所もあるようです。
状態により経膣分娩できる場合もありますが、やはり多くは帝王切開で出産する運びとなっています。
私の場合は、予定日は2月26日です。
もし2週間前に計画出産となったら2月12日生まれです。
どうせなら結婚記念日の11日にならないかしら(笑)。
最高の記念日になるように。
今回は、多胎妊娠について調べたことを簡単にまとめてみました。
でも、あとは自分自身でまさに身をもって経験するしかありません。
ありがたいことに、夫も自主的に関連本を読んだり調べたりして理解を深めてくれています。
頭でっかちになってあんまりビビるのもどうかなと思うけれど、大事なことですから。
産むのも育てるのも大変だろうけど、きっと想像を超える幸せや楽しさにも出会えるはず。
家族みんなで、がんばろう!!