移住を考えると重要な問題の一つが「仕事」あるいは「働き方」ではないでしょうか。
私の場合はもともと在宅で仕事をしていたので、ありがたいことにコロナ禍も影響を受けることがありませんでした。2021年からはリモートワークが可能な会社の契約社員・フリーランスという二足の草鞋をはく生活で、移住後もそのまま仕事を続けています。
リモートで働ける職種だったというのも運と言えばそれまでですが、私なりに環境に合わせて働き方や仕事量を判断、調整しながら走ってきました。「移住」とは直接関係はないのですが、フリーランス母の日常や「仕事」との向き合い方について興味のある方は是非ご覧ください。
ちょこの活動を振り返る
細かい仕事の内容はさておき、私の働き方をざっくり振り返ってみます。
- 2015年 会社を退職
- 妊活・介護にゆっくり向き合う
- 2016年 フリーランスとして活動開始
- 妊娠判明
- 出勤ありの勤務から在宅Onlyに切り替える
- 2017年 双子出産
- 夫が7ヶ月育休を取得/実母同居開始
- 2018年 仕事再開(扶養の範囲内)
- 2019年 一時保育の利用を開始
- イベント運営等、一部出勤ありの仕事を引き受ける
- 扶養を外れる
- 2020年 マッチングでの仕事にも挑戦
- 2021年 知人の声がけで某社の契約社員に
- 毎月一定時間の業務に従事
- 社会保険に加入
- 2023年 移住(仕事は変化なし)
無理はしない。でも、毎年一歩ずつ拡げてきた
物理的に離れられない乳児期〜2歳まで
やはり子供たちが小さい頃は、今以上に子育てが生活の中心にありました。
もちろん子育ても初めてのこと。夫が育休を取得し、母が仕事をしながらとはいえ同居してサポートしてくれるという恵まれた環境ではありましたが、病院にお世話になることも多く自然と子どもの世話に集中していましたね。「そのうち仕事したいな」くらいで焦ってはいませんでした。
1歳になる頃に再び始めた仕事も「在宅」というだけでなく、期日までに何らかのアウトプットを提出する類のものが殆どだったと記憶しています。日中のミーティングをお約束はしづらいですし、不意に空いた自由時間や、夜間・早朝の時間をやりくりしながら対応していました。
一時保育の利用が一つの節目に
「打ち合わせあり」の仕事のチャンス
仕事の時間の優先度をじわじわ上げるきっかけとなったのが、2019年夏から利用し始めた一時保育です。当時娘たちは2歳半。
このとき、お声がけくださった昔の上司のお話が日中の打ち合わせを伴うものだったので対処に悩みました。一人で作業し、納品して完結という仕事も悪くありません。でも、このとき誰かと一緒に仕事をしている感じも欲していたんだと思います。
「やってみたいな…」が素直な感想でした。相手は昔の上司で、一度二人を連れてオフィスにご挨拶に伺ったこともあり、様子もご存じの方。
「あ、もし来社が難しければオンラインでもいいよ。子供一緒でもこちらは構わないし、ちょこさんが大変じゃなければ遠慮しないで」というお心遣いも背中を押してくれました。
そこで市内の保育園で3ヶ所に契約をし、週に2〜3回程度預けるようにし始めたのです。
預かり保育最高!自分のことに集中できる幸せに開眼
もう書いた通りです(笑)。
半日しっかり自分の時間ができる。これは頭で考えるよりも遥かにインパクトのある経験でした。お昼ご飯を作って二人に食べさせる必要もない。打ち合わせがなければ息抜きに好きなカフェで仕事したって良い。
家事の合間に娘たちの様子を気にしながらするのでもなく、夜間に眠い目を擦りながら作業するのでもなく、仕事のため、自分でコントロールできる数時間がある。
隙間時間を有意義に使うことはできていると思っていたけれど、集中できる時間ができたことで、全体量を把握しながらいつ何をすべきかコントロールすることができるようになったと感じます。「もっとやれる」という自信もつきました。
はじめて経験した「契約社員」
幼稚園に入園して一定の時間を作れるようになった
2021年、子供たちが幼稚園(年中)に入園。新しい生活に馴染むよう様子を見つつ、延長保育の制度を遠慮がちに使い始めた記憶があります。
仕事のためにある程度の時間を確保できる状態になって、イベントの運営・企画業務も請けられるようになりました。
そんな中、またも転機が。昔の仕事仲間が一緒に働かないかと声をかけてくれたのです。
フリーランスの場合、外部の業務委託という形で契約を締結して業務支援を行うことがほとんどですが、チームの一員として内部で業務をサポートしてほしいという趣旨での誘いでした。そこで「契約社員」という形で所属させていただき、コントロール可能な範囲でこれまでの仕事を継続することになったのです。
社会保険に加入できるありがたさ
一般に契約社員が社会保険に加入するには、120時間/月以上、あるいは20時間/週以上働く必要があるとされています。最初の契約時点で私はこれには該当していませんでした。
しかし調べてみたところ、この判断はあくまで個々の企業次第だとわかり、ちらっとチームの上長に相談してみたのです。(国民健康保険、高いですからね・・・。最終的には老後にも違いが出てきますし)
そうしたらなんと・・・ちょうど、会社が従業員の働きやすさにフォーカスして考えているタイミングだったようで、従来の適用範囲を広げて加入できるようにしてくれたのです。本当に運が良かったとは思いますが、言ってみてよかったです。
業務内容はもとより、一緒に働く方々がとても魅力的な職場。長く働きたいという気持ちでいたので、本当にありがたい限りです。
日中は契約社員ときどき副業フリーランス
日中の働き方
平日の日中はマーケティング部門の契約社員として、さまざまな業務のサポートを行います。フリーランスの仕事で取材や打ち合わせがあるときは、あらかじめ調整しておき、カレンダー上「不在」にして離席状態です。
お客様など社外の方とのミーティングは子供のいない時間帯に集中して調整しますが笑、自分で調整可能であれば、社内のミーティングも15時以前に設定します。
なぜなら、小学校に上がった娘たちは、15時前あたりに宿題を持って帰宅するので、
- 水筒やプリントを回収して片付ける
- 今日あったことを聞く
- 宿題を始めるよう促す(だいぶ習慣化してきた)
- 丸つけをする
- おやつを出す
という流れを3時台に集中して終わらせないと、夕方以降の家事が穏便に進まないからです。
最近では遊ぶ約束をした友達(聞いてない)がやってきたり、公園に出て行ったり、子供だけの世界も広がっているので、常に同じペースではありません。まあ二人にも協力してもらいながら、うまくやっていくしかないですね。
夜・朝も自分の時間
大事なのは夜間と早朝です。原稿を書く仕事や作業系のものはこの時間で集中して進めることが多いです。
なかなか寝てくれなくて「仕事が始まらない〜〜〜(イラ)」ということもありますが、どうしても無理なときは夫に全て押し付けてでもやります。早朝も普段から5時か5時半には起きているので、余裕のあるときはゆっくりな家事も、仕事が積まれているときはハイスピードで!多少手抜きつつ、時間ギリギリまで仕事をしています。
ただ毎日これだとつまらないし疲労も溜まる一方。きちんと自分のキャパと相談しながら仕事の量やペースを考えるように意識しています。
働いて充実感を得るために大事なこと
働いて充実感を得るために大事なのは、自己を理解し、自分の成長を認められることではないでしょうか。
これはフリーランスでも会社員でも本質的には一緒のこと。ただ、フリーランスの場合は特に、それが自分の選択であることを意識せざるを得ません。私にとって最も重要なのは家族の日常生活を安定して回せることです。「キャリア」というほど難しいことは求めていません。
でも、人に伝える仕事に携わることは充実しているし、大事にしたい。だから「人の縁を大事に、チャレンジは辞さないが、家族の日常に支障をきたすキャパを超えるものは慎重に」というスタンスを一貫しています。
そして自分が興味を持つ、楽しいと思うことに小さな幸せを見出しながら暮らす毎日です。
「小さな幸せ」については思うところがあるので、またいつか綴ろうと思います。